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  2002年11月2日関西突破塾 レポート

2002/11/10 UpDate!
at 「くねんぼ」

Photo by ヒゲおやじ・マルデン (敬称略)



今、東アジアでどう生きるのか


ゲスト:辛淑玉さん




突破塾前の「生野コリアンタウン散策」レポートはこちら

 初めて飛行機で大阪に行ってみる。
「特割」でチケット代は新幹線と変わらないが、
空港までのアクセスを考えるとやはり新幹線の方が便利かもしれない。
とりあえず今回はお試しということで。
会場の居酒屋『くねんぼ』に着くと
「今日は遅刻しなかったね」とみんなに言われる。

 本日の関西突破塾のゲストは辛淑玉(シン・スゴ)さん。
初の女性ゲストで、宮崎学さんの妹分で、テーマは「拉致問題」。
「濃く楽しい話をしようと思う」とのことだったが、
お話は壮絶、強烈だった。

「人材教育コンサルタント」らしい、会社の研修のような、
ナレーターのような淀みのない声と話し方で語られる、
凄まじい暴力と日本社会の理不尽さと国家への怒り。

「みんな、驚くほど近代史を知らない!
学生も、じいちゃんばあちゃんも全く知らない!」
と言われるといたたまれなくなる。
辛さんを日の丸振って植樹祭で歓迎する田舎の善良な人たちと、
「石原慎太郎は行動力があるから尊敬できる」と
辛さんに食って掛かる学生と、
私はどれほど違うというのだろう。

私は友人に、北朝鮮拉致被害者の帰国ニュースについての考えを聞かれて
「国家とは、政府とは、個人に対してどこまでも残酷なのだなあと思います。
日本の戦争とか、中国の文化大革命とか、北朝鮮とか、
古今東西 国家はむちゃくちゃなことをして国民を苦しめる行為を
繰り返すわけですが、 私や私達の世代はそういうことを
全く知らないか、知識でしか知らない。
国家に翻弄される民という実感はまるでない。
そういう時代なのに、そういう社会なのに、あの人たちは
人生を国家に利用されて、自由を奪われて、
これまで捨て置かれてきたわけですから。
想像するのは難しいです。

でも、家族との再会の笑顔を見ていると、人間の強さ、
『生きる』ことの意味なども強く感じます。

彼らと家族が安心して暮らせるよう、本当の気持ちが語れるよう、
一日も早く北朝鮮が崩壊したらいいと思っています。」

とメールに書いた。まるで他人事で恥ずかしい。泣きたくなる。
辛さんや苛められている人に「頑張って」とか
「日本人みんなが意地悪だと思わないでね」
と声をかけるだけの人と、同じ程度の想像力の無さではないか。
宮崎さんに「評論家になるのはやめよう」と言われても、
私は一体何をどうすればいいのかわからない。

アメリカがアルカイダを生み出してしまったように、
北朝鮮を生んだ原因は日本にもある。
だから在日朝鮮人の問題は日本人が解決しなくちゃいけない、
と宮崎さんは言った。
「失敗だったのは、石原の『三国人』発言で『石原辞めろネット』を
立ち上げた時に、辛淑玉を前面に立たせてしまって…」
と宮崎さんが声を詰まらせると、辛さんが
「兄ちゃん(宮崎さん)がいたからできたんです」と繋ぐ。
「石原を敵に回すことになったとき、みんな引いていきました。
兄ちゃんだけが残って、お金も出してくれた。
そういう人がいてくれるのと、いないのでは全然違います」。
ああ、だから辛さんは妹分で宮崎さんは兄ちゃんなのか。

弱いものを叩くことで強そうに見せているだけの石原とは全然違う。
涙や家族に当り散らしているという「弱さ」を隠す必要のない
「正直な強さ」に揺さぶられた。
確かに「濃く楽しい話」だった。

桜井真理


今回の塾でわかったことは、と云うか理解したと思えることは

『がんばれって』いじめを受けてる人や差別されてる人に言っても
それはたんに、自分に逆恨みしないで、といっているに過ぎず
差別やいじめの構造を温存することだ。

気付いてるのか気付いていないのか、世間ではがんばれの合唱がすごい。
みんな被害者になりたくないけど被害者の顔をしたがり、
出来ないときは同情してあげれるやさしい自分になりたがっている。

塾の主旨として、自分のことは自分でする。自分の責任の取れないことはしない。
と云うふうに受け取ってきていた僕は、ちょっとずれた感想を持ったのかもしれない。

がんばらない、がんばれる範囲でがんばる。
無理してまでがんばらない。

ブルーハーツの人にやさしく」を帰りに電車の中で一生懸命思い出そうとしていた。
なんか塾の世界とは違うんだよな。
がんばれって云ってもらってがんばれる範囲に
いる人じゃない人のいることがだんだん判ってきた。

僕、僕なりのがんばりで当座をしのいでいきます。

最後になりましたが、運営をされた組員の方ありがとうございました。

寺舎九(じしゃく)




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